研修会の紹介

研修会の特徴

一般に中医学は中薬も中医鍼灸も弁証までは同じだと考えられています。しかし私は治療に用いる道具の違いから作用機序に違いが生まれ、それらをもとに形成された中薬の理論をそのまま鍼灸に当てはめるにはかなりの中薬学の理解がなければなかなか難しいだろうと考えています。また、現在出版されている中医学の書物は中薬を中心としたものがほとんどですので、実践的な中医鍼灸を地方で学ぶのは容易ではないと思います。

本会は主に中医鍼灸の学習を目的とした少人数で全員参加型の研修会です。初心者でも理解できるように、本会が独自に作成中である「中医弁証シート」を用いて、専門用語や基礎理論を確認しながら、数例の症例を「弁証論治」する中で、基本的な用語と基礎理論の理解、そして、臨床に即した実践的な学習と、日常の臨床での疑問点なども検討できればと考えています。

 弁証だけでは臨床では使えず、治療ができなければ意味がありません。そのために「理・法・方・穴・術」の穴・術(治療)の検討を特に重視しています。

 このような学習を通じて中医鍼灸の理解を深め、中薬学の経験を中医鍼灸学に取り込み、更に西洋医学的な科学的な所見も中医学の理論で解釈することによって、より詳細な弁証論治が進むものと考えています。

本会は臨床家のための研究会です。日常の臨床の悩みや問題を気楽に相談できるような中医臨床家が気楽に集える場となればと思っています。臨床で中医鍼灸を実践している人やこれから臨床に取り入れたいと考えている方のご参加をお待ちしています。

少人数の研究会ですので、気楽にご参加ください。

愛媛中医学研究会
代 表 越智 富夫

研修会の内容について

(1) 中医症例発表

症例発表では、発表者は、会員・会員外を問いません。自分の症例、書籍の症例など内容は問いません。発表を通じて、弁証論治の内容をみんなで検討していきます。
※発表者を募集していますので、ご気軽に事務局までご連絡下さい。

(2) 中医学術発表

学術発表では、自分が取り組んでいる勉強の成果を発表したり、みんなで探求したい問題などを取り上げて、そのテーマについて検討していきます。また、日常の臨床での疑問なども取り上げていただき、みんなで意見を出し合って疑問の解決を図ります。
※実践的な内容ですから、初心者からベテランまで学習できます。

(3) 中医学基礎講座

本会作成の弁証シートを用いて学習します。数例の症例を検討する中で、基本的な用語や基礎理論の確認を行います。

(4) 愛媛中医学研究会特別講座

年に1回程度著名な先生をお招きしてオープンに開催する研修会です。
※現在開催の予定はありません。